みなさんのご自宅に和室はありますか。
日本の伝統である和室に欠かせない存在と言えば畳です。
普段は掃除機をかける程度の掃除を行う人が多い畳ですが、きちんと正しい手入れで長持ちさせることができます。
畳はお手入れが必要
畳は日本に古くからある床材で、イグサを使って作られています。
爽やかなイグサの香りは、何故か懐かしい気持ちにさせてくれるものです。
畳は繊細な草を使って作っているので、実は傷みやすいのも事実です。
例えば掃除機をガシガシとかけてしまうと、毛羽立ちのような傷み方をしてしまいます。
また、日本は湿気が多いのでメンテナンスを行わないとカビやダニも発生します。
では、普段の手入れはどのような方法が正しいのでしょうか。
掃除機のかけ方
まず、気軽に掃除をするなら掃除機です。
掃除機を畳掃除に使わない人もおられますが、正しい掃除機の使い方を心得て置けば問題ありません。
掃除機を畳にかける際のポイントは2つあります。
まず1つ目は「畳の目に沿うこと」です。
畳には目と呼ぶ方向があります。
この目に逆らってしまうと繊維の毛羽立ちの原因になります。
目の隙間にゴミが入り込むため、
掃除をより丁寧に行うには掃除機の前に簡単に箒掃除をしておくこともおススメです。
箒で掃除をする場合、棕櫚などの天然素材を使用すれば畳を傷めずにホコリを掃き出すことができます。
箒の場合は畳の目と逆さに履いてもOKです。
但し、力を込めすぎると畳も箒も傷つくので注意しましょう。
2つ目は、「優しくゆっくり行うこと」です。
フローリングなどの床材は固めの木材ですが、畳は1本1本繊細なイグサである、
ということを忘れないでください。
ゆっくり行うことで摩擦が減り、畳を長持ちさせることができます。
乾拭き
畳の掃除でおススメは、乾拭きです。
掃除機の後の仕上げにも最適です。
水拭きはカビを招く原因になるので、基本的には避けましょう。
最近では市販で畳クリーナーなども販売されていますが、中には水分を含んだタイプもあります。
元々カビの臭いがするような畳にこうしたウェットなもので拭いてしまうと、畳がさらに傷む原因になります。
濡れた布巾で拭いてもOKといった情報もネット上に散見されますが、
基本的には乾拭きでの手入れを徹底しましょう。
場合によってはプロにお任せ
このように自分で普段から畳に手入れを行っていると、イグサも傷みにくく畳の寿命も延びます。
しかし、畳掃除のプロにお任せしたほうが良いケースもあります。
例えば、もうどれぐらい貼ったままになっているのかわからない畳は、
その下の床材との間にカビが発生していることがあります。
すると、家全体の傷みにも繋がってしまいます。
長年放置している和室があるなら、畳掃除のプロに一度メンテナンスを依頼しましょう。
畳にコーヒーなどシミが残る飲み物をこぼしてしまった場合も同様です。
自力で拭き取っても、畳の下まで浸透してしまうとカビの原因になってしまいます。
臭いも残ってしまうので、こうした場合もプロに依頼すると良いでしょう。
また、普段から畳の部屋にペットを飼っている方も、定期的に防臭や掃除の依頼を行うことで、
畳のメンテナンスがスムーズになります。
畳掃除のプロの場合、カビの発生を確認するために畳を上げて作業を行います。
カビ取りだけではなく、防カビ対策などのアフターケアもしっかり行うので、とてもきれいな畳に仕上がります。
また、プロの行うカビ取りは専門性の高い薬剤を使うので、個人で行うより安全性も高いのです。
日本の伝統文化である畳は、冠婚葬祭やちょっとした家の集まりなど、人を招く大切なお部屋です。
いつも快適な畳を維持しましょう。
畳の手入れはご紹介したように個人で正しい掃除を行うこと、気になったらプロにお任せすることが大切です。
繊細なイグサを守ることが、大切な和室を守ることにつながります。
特にカビには気を付けて、しっかりと丁寧な掃除を欠かさないようにしましょう。